LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2017.05.17

上位概念・組織開発協創の現場から

自社の歴史はホンモノの強さを知っている!?

「私たちは○○屋です」
「ウチの会社と言えば、とにかく△△商品!」
「わが社は、■■が強みです」

「自社らしさ・特徴」と言ったら、いったい何を思い浮かべますか?世の中がめまぐるしく変化し、競争が激化する中、変化し続けていかなければ、生き残れないのは周知のこと。

「この強みがあるから、ウチの会社はまだ大丈夫」と安心しきっていては危険信号です。果たして、それは本当の「自社らしさ」を象徴する強さなのでしょうか?

 先日、あるお客さまの25周年記念プロジェクトの一環で、自社の歴史を紐解いていく機会がありました。創業から四半世紀を越え、会社は大きく成長し、新たな社員も増え、昔よりも様々な分野に仕事が拡大していますが、創業当初のようなスピード感や勢い、挑戦心が薄れてしまっているそうです。

 プロジェクトメンバーは歴史を知らない若手社員。まずはメンバーが歴史を知ることからです。

 では、誰が歴史を語るのか…できるのは今や創業メンバーのみ。語り部となった創業メンバーたちの話からスタートしました。25年分を凝縮し、1時間で語ったのですが、

「いま、自分たちが売っている商品って、そんな思いから生まれたんだ」
「この大きな失敗があったから、次の挑戦が今につながったんだ。失敗しないように慎重に仕事をしている自分がいる」
「皆でこんなに真剣に一つのことに対して考えていたなんてスゴイことだな。今は個人が自分の仕事に終始してしまっている」…

 プロジェクトメンバーは、会社を創り上げてきた者たちが込めた「思い」に気づくとともに、今の自分たちとの「違い」を、口々に話し始めました。25年分の出来事すべての詳細を語ったわけではありませんが、なぜ、このような気づきが生まれたのでしょうか。

 語り部である創業メンバーたちは、共通して「自分のこととして語っている」のです。

 自分の挑戦してきたこと、失敗したこと、今や笑い話となった重大事件や大きな成功…そこに、どのような意志を持ち、どのように取り組み、何を学んできたのか、そして、どう未来づくりに活かしてきたのか。

 正解が見えない中でも、自分自身がぶつかり、もがいてきたからこそ見えた景色があったと言います。

 人の歴史にも転機があるように、会社の歴史にも上り下りの転機があります。それを乗り越えてきた現在までの道のりを振り返ることにより、成長してきた力の源である、ホンモノの強さが見えてくるはずです。

 これから見る景色は、これからの人が創り上げていかなければなりません。周年を「第二の創業」のきっかけとして、創業メンバーの思いを理解し、語り継いでいくことも大事です。

 しかしそれ以上にこれからの組織の歴史の中で「自分もこの機会で挑戦してきた・実践できた」と自信を持って言えるよう、会社の取り組みと自分の挑戦を紐つけて考える機会を増やすことで、歴史に潜んでいるホンモノの強さを「自分たちのもの」にすることができるのです。

 この時期は多くの会社さまで、方針やビジョン、課題を共有する機会を設けていることと思います。

 周年の機会に関わらず、これからのエポックはこれからの人で創り上げる…そのための思いを共有し、「こうしたい」を個々の中に育む活力の源泉を、自社の歴史を紐解くことからスタートしてみてはいかがでしょうか?


↓周年事業についてはこちらからも
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企業の年相応の誕生日(=周年)のむかえ方とは?
/news-i/backnumber/55/1167.html
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林 恭子

この記事の執筆者

林 恭子

コンサルタント
専門分野:企業文化