LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2017.10.25

協創の現場からインナーブランディング

文化や風土は目に見えるのか?

 働き方や働く人の価値観が多様化する中で、多くの企業が、理念の共有や浸透を大事にされており、重要性が高まっていることを感じます。

 実際、弊社にも理念やクレドの策定や浸透のご相談、あるいはビジョンブック、ブランドブックを創りたいという具体的な依頼が増えています。

 さて理念や価値観は、どれだけ多くの社員の心の拠り所となり、行動様式となり、自社らしい社風・文化として息づいているでしょうか?

 一般的に、人は目に見えるものには関心を寄せる一方で、見えていないものは見過ごしてしまいがちです。すなわち、売上・利益といった数値結果や商品、設備などの目に見える部分には常に関心を寄せるものの、無形資産である風土や文化、ブランド(外から見た企業価値)は目には見えないために、日常的に意識し、マネジメントすることが難しいという特性があります。

 しかし、この企業文化の醸成こそが、アイデンティティーに基づき自立的に成長・進化し続ける組織の源泉であることは言うまでもありません。

 どうしたらこの目に見えない風土・文化を見える化し、マネジメントできるようになるのでしょう? 「見える化」の2つのアプローチを紹介します。

 

1.組織状況に対する個人の「とらえ方」から職場の風土を見える化する

全社員を対象にした組織風土調査など、組織風土に対する個人の「とらえ方」をいくつかの観点・モデルからのカテゴリーで整理することで、自分たちの組織風土の現状を把握します。

 

2.望ましい理念体現行動を、指標化する

自分たちが企業理念に基づき、大事にする行動を具体的な指標や尺度としてあらかじめ定め、その変化を見える化し組織でマネジメントします。(理念体現度を数値化するバランススコアカード、人事評価項目に理念体現度を定める、など)。

 

 私どものお客さまに、まさに「企業文化の創造」をテーマに数年かけて一貫して取り組んでいる会社がいらっしゃいます。組織レベル、職場レベル、個人レベルで目指す企業像に向けて理念創造活動を展開され、組織風土調査を実施し、その変化を確認しています。

 先日のマネジメント研修では、組織風土調査の結果を活用し、全社・自組織の3年の変化をデータから読み込みながら、自組織の傾向や現状を自分なりに見立て、今後のマネジメントポイントを明確にしました。

 

「『競合他社への関心』の数値が悪くなっているけど、それは、今年からお客さまからみたウチの評価を部下と小まめに共有するようにしたため。むしろ良い意味での問題意識の高まりだと思う」

 「『職場目標の理解度』この数値はすごく良くなっているけど、もしかすると自己満足になってしまっているかもしれない。もっと目標や基準を高く持たせるようにしていかないと」

 

 この数年の当事者としての取り組みから、企業理念や文化の重要性を実感しつつあるマネジャーの皆さま。だからこそ、単純な数値の上下の理解にとどまらず、数値の背景にあるさまざまリアルな現実から真実を見ようとし、さまざまな仮説を立て自組織のさらなる成長の道筋を見出そうとする真剣な姿がそこにはありました。

 あの「星の王子さま」の中での有名な言葉にも「本当に大切なものは目には見えない」とあります。

 

マネジャー一人ひとりの、見えざる組織風土への関心と行動。

  これが、集団としての望ましい職場風土を創り、最終的には自社ならではのかけがえのない資産である、企業文化を築く第一歩となるのではないでしょうか。

 

藤掛 里花

 

↓理念の浸透については、コチラでもご紹介しています。

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「理念・ブランドは実践の中に」

/news-i/backnumber/55/1149.html

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この記事の執筆者

藤掛 里花

チーフコンサルタント
専門分野:企業文化・組織変革