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リーダーのためのブログ

2015.11.10

朝礼講話のネタ帳

勝つ文化づくり~ハードワークが思考を変える

 ラグビー日本代表が南アフリカに勝利し、最終的に予選で3つの勝利を挙げ帰国してからというもの、これまでにない頻度で「ラグビー」を目にする状態が続いている。万人の予想を覆す戦いは「W杯史上最高の瞬間」にも選ばれ、“日本ラグビーに誇りを取り戻す”という領域を超えて、全ての日本人に「自信を取り戻せ(る)」という明確なメッセージを示してくれたのだと思う。

 その立役者となったエディー・ジョーンズ氏は既に日本にいない。氏は、次回の2019年日本開催大会への課題として、次なる代表選手の「プロとしてのマインドセット」もしくは、その適切な醸成を阻害する国内ラグビー界の「常識」を変えることを挙げ、自身の次のミッションに向けて去って行った。

 エディージャパンを牽引した取り組みとして「目標設定」は、ビジネスの世界にも共通することとして多く取り上げられているが、その初年度の目標である“勝つ文化をつくる”の実現には、前述の「マインドセットを変える」ことが大きく影響しているという。

 就任当初から、代表選手達が所属組織の「日本一」ばかりに執着する姿勢を許さず、「海外チームとスクラムを組んでも絶対に勝てない」「身体も小さいし」といった日本人が抱きがちな否定的自己評価を、「戦う姿勢」と「スキル」の両面を育むことで変えていった。

 「南アフリカに勝つ」と言い続け、強豪チームとの対戦経験を通じて課題を明確に積み上げ、体格問題からも逃げることなく専門コーチを招聘し現実的に筋力アップとスクラム強化を図る。今年4月からワールドカップ終了までの半年間は、「世界一の練習量」と言われる過酷なトレーニングを実施。1ヵ月で他国の3ヵ月分にあたる“ハードワーク”を積んだことで、80分間フルに戦い続けられるパワーと揺るぎない自信を選手達にもたらした。

 南ア戦の最後、逆転トライを導いたあの意思決定は瞬間的なものではなく、「勝つ」ことを常識としていた選手たちにとっては、当然のことだったのではないか。

 決して好況とは言い切れない環境下、ややもすれば「市況が悪くて」「どこもコスト削減で投資抑制中で」「ウチのサービスには特徴がなくて」…などなど、はじめから「無理である」ことを前提とした“言い訳”が散見されているだろう。個人個人も難しい状況や課題に対し、「自分にはその経験がないから」「私の力では到底及ばない」など、取り組む前にギブアップしてしまうことも多いだろう。

 次元は違えども、自身のマインドセットを変え、明確な目標設定を行い、必要な取り組みを現実的に積み重ねる=ハードワークを積むことが、結果を呼び込むのだとエディージャパンは教えてくれている。

 “勝つ”のではなく、“勝つことを常識にする”。

 あなたには、そしてあなたの職場には、どんな「マインドセット」が必要だろうか?

 立石 裕美

この記事の執筆者

立石 裕美

チーフコンサルタント
専門分野:組織変革・人材育成