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リーダーのためのブログ

2015.06.24

朝礼講話のネタ帳

巻き込みは何のため?

 

 期初ということで、方針を伝えるキックオフミーティングのご相談や打合せが増えているが、担当の方々から、よくこんな声をうかがう。

「会社の方向性を伝えたいが、どうしても上からの一方的なものになってしまう」
「双方向にするために、社員を巻き込みたいけれど、それには相当なパワーがいる」
「社員と一緒に進めたいと思っているけれど、現場からは忙しくてできないと不満が出る」…

 声をそろえて言うのは、「社員を巻き込みたいと思っているが、現場から色々言われるし、時間がかかるし、とにかく面倒臭い!」
「社員の巻き込み」における、いわゆるあるあるだ。

 ここで少し、考えていただきたい。

 面倒臭いと思いつつも、上からの一方通行ではなく、双方向にしたいのは何故なのだろう? そして、社員に会社のことを考えてもらいたいのはどうしてだろう?

 個別の力から組織としての大きなパワーにしたいのかもしれないし、戦略推進スピードを高めたいのかもしれない。または、関わることで、会社に対する当事者意識を高めてもらいたいということなのかもしれない。あるいは、若い力は無限大の可能性を持っているというメッセージを打ち出したいのかもしれない…

 いずれにしても、上が決めたことに「お利口さん」に従っているだけでは、戦略スピードも、当事者意識も、若い力やモチベーションも高まらない。だから自分たちで考える状況を「巻き込み」でつくるのだ、という認識をお持ちなのではないだろうか。

 とはいえ、実際には、どうすれば効果的な「巻き込み」ができるのだろうか。

 先日、企業の宣伝・マーケティング・広報部の周年事業担当者などを対象にした、宣伝会議様主催の「周年活用プロモーション講座」の中で、「周年事業のコンセプト設計」について、弊社が講師を担当させていただく機会があった。

 周年機会に何を成果ととらえ、何を「今」の経営メッセージとして発信するのか。用意したシートに沿って思考し、コンセプトをその場で考えていただいた。要するに、社長が言外に思っていることを考えるということである。
経営のメッセージは、大きな方向性は示されても「今、何を強化し、何を変えるか」は、具体的に言語化されないことも多い。だから、自らが必要だと思うことを、自分の頭で考えるのである。

 受講した方からは、「『何をやるか』ありきになりがちだったが、この考え方をすれば、筋が通った企画ができる」「社内の関係者との共有に、さっそく使いたい」などと、好評をいただいた。

 そう、「巻き込み」は、誰よりもまずは担当者自らが、自社をどうしたいのか、そのために今、何が必要なのか、経営者のように「自らの頭で考える」ことからはじまるのだ。

 もちろん、これが周年やキックオフに限ったことではないのは、お気づきのことだと思う。

 今、目の前にあるその企画を具体的に進める前に、実は自分自身が「お利口さん」になっていないか、胸に手を当てて考えてみると、案外ドキッとすることがあるかもしれません。

 

 

林 恭子

この記事の執筆者

林 恭子

コンサルタント
専門分野:企業文化