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リーダーのためのブログ

2021.11.24

協創の現場からインナーブランディング

社内SNSはプラスですか?マイナスですか?

 ある会社さまでは、コミュニケーションを活性化させるために、「コロナ禍以前からさまざまなイベントやツールで機会を仕掛けているけれど、参加する人が少ない」という悩みがありました。

 在宅勤務があたりまえの日常となり、対面機会の不足を補うために、社内SNSを使って「何となく雑談する」集まりを若手主催で定期的に開いているとのこと。特に制限を設けずに、知っている人同士の小グループで行っているそうです。その他にも、皆が持ち回りで自由に投稿するといった取り組みもされていましたが、途中で滞ってしまうなど、頭を悩まされていました。

 なぜ、コミュニケーションが活性化しないのか、皆さんおわかりでしょうか?

 1つは、社内SNSを活用して何をしたいのか「ねらいが曖昧である」こと。

 一見「なんでも自由に」とは聞こえが良いものですが、「社員のコミュニケーションを通じて何を生み出したいと思っているのか」が漠然としていては、やりとりが滞ってしまうのは当然のことです。 社内SNSを活用する企業が増えていますが、顔を合わせることが少なくなった分、「自由に発信しよう!」「趣味でも何でもコミュニティをつくってコミュニケーションを図ろう!」「若手の方がSNSに強いから、いろんなコミュニティで発信してね・・・」という曖昧な提示でスタートしてしまうところが多いのです。

 最初は、自由度の高さや物珍しさから発信する社員も出てくると思いますが、「何を投稿したらいいのかわからない」「投稿する意味を感じられない」という場合が大半を占め、単発の発信に終わるパターンが見受けられます。

 2つめは、SNS=若手が得意、若手が発信した方が盛り上がる、若手は自由な発想・アイデアを沢山持っている…などといった思い込みから「若手任せで放置してしまう」こと。

 若手の強みを活かして欲しい、任せることで主体性を発揮して欲しいという気持ちはわかりますが、「ねらい」が曖昧な中で「あとはお願い!」と放任するだけでは、得たい成果を実現できないのは明らかです。

 上述した会社さまでは、全員の発信を増やすためにも、まずはリーダー・管理職が主体となり、テーマは「自社のValue」に絞りました。そして「プラスフィードバックで後押しし合う」ということ。これをルールに取り組んでいきました。全社ではなく部門やチームなど小コミュニティでスタート。何かを発信してもリーダーや管理職が反応してくれる安心感からコミュニケーションも活性化し、Valueに基づく行動化の促進にもつながっています。

 「コミュニケーションを活性化させたい」「全員が参加できるようにしたい」という思いは大切です。しかし、それによって組織にどんなインパクトを与えたいのか。そこがないまま突っ走ると単なる自己満足、内輪の盛り上がりだけで終わってしまうでしょう。 誰もがありたい企業の姿や組織で大切にしていくことに目を向け、新しい情報の発信やテーマへの主張をし続けることで、個々の思いの掛け算で広がりを持ったコミュニケーションが生まれる、意味ある社内SNSの活用ができるのではないでしょうか。

この記事の執筆者

林 恭子

コンサルタント
専門分野:企業文化