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リーダーのためのブログ

2021.11.10

協創の現場から人材戦略・人材開発

コロナ禍における中間考課の留意点

11月になりました。人事制度運用という観点においては、多くの会社で上期の考課を行い、結果の反映を行っている時期ではないでしょうか。

これまで制度構築のお手伝いをした経験上、考課を年1回にしたいというお客さまもおりました。ただし、その場合でも中間時点での進捗状況を把握し、今後どうしていけばよいかを振り返るための面談だけでもしましょう、ということには理解して頂けたケースがほとんどです。

コロナによる影響が大きくなった昨年度以来、考課すること自体が難しくなっていると思いますが、影響する要素として大きく2点が挙がるのではないでしょうか。その要素と、考課者として留意すべき点は何かを考えていきましょう。

1つ目は、コロナの影響で業績のブレが激しいこと。業界・業種によって増減の違いはあるでしょうが、組織や個々の社員ができる限りのことを行ったとしても、それを上回って会社レベルの業績結果が左右されてしまう環境下が続きました。

中間考課を反映させるのは主に賞与になりますが、その原資をどれだけ確保できたのかによって、賞与額は大きく変動します。全体的に抑制せざるを得ない会社もあれば、厳しい環境下での労苦に報いあえて高めにする会社もあることでしょう。そうした判断は経営的なものですから、現場のマネジャーとしては、経営の意図をきちんと伝達し、共感を得られるように働きかけることが求められます。

2つ目は、リモート環境下で評価のもととなる行動や事を把握しにくいことです。個々の取り組みと成果のつながりをつかみにくい、ということも含まれます。

上期は、緊急事態宣言の相次ぐ延長により、期初に想定した活動が行えないということもありました。中間時点で自己検証し、思うようにできなかった上期活動を下期から改めてスタートする、という社員もいたのではないでしょうか。

しかし、想定外の状況だったから仕方がない、という前提で考課を行うことは望ましいとは言えません。本来の人事制度の運用としては、期初計画していたものが実行困難になったら、軌道修正するべきなのです。設定した目標の進捗を確認する機会があったのであれば、その際に軌道修正の話ができていたのか、アドバイスできていたのかという視点で、考課者として振り返っておく必要があります。

また、変化した状況下で出来ることを見出して取り組んだ社員もいることでしょう。仮に目標や計画の修正をしていなくても、やるべきことを見出して取り組んだ事例については、何らかの評価軸できちんと評価しましょう。

部下の行動については、リモート環境下でITツールを活用しているのであれば、デジタルでのコミュニケーションや記録情報も、本人の取り組みとして把握・評価対象と認識するべきですね。

コロナ禍における中間考課として、「できてないから頑張らなきゃ」というだけでなく、「このような行動を認めてくれるのであれば、もっと頑張ろう」というモチベーションアップを意図的に図っていきましょう。

この記事の執筆者

杉岡 篤樹

コンサルタント
専門分野:人材戦略