LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2021.09.08

協創の現場からインナーブランディング

未来へ前進していくための「ウチらしさ」はありますか?

 今年度に入ってから、「自社の価値観を策定したい」「浸透させたい」というご要望をいただくことが増えました。コロナ禍において、どのような状況でも揺るがない「自社らしい考え方」を全社員で合わせたいという思いが、より高まっているようです。

 今、急激なマーケットや社会的な様々な価値観の変化など、世の中は大きな転換期に直面しています。そのような状況の中でも、歩みを止めることなく、着実に成長している企業もあれば、目先の取り組みに追われてしまっているところもあるのが現実です。私どものお客さまを含め、成長し続けている組織は、社会やお客さまと向き合い、経営者が価値観の重要性を語ったり、それを上からの押し付けではなく、みんなの納得感のもとに創り上げ、継続的に浸透を図っています。

 ある会社さまでは、「これからの会社の未来は、次世代を担う若手のリーダークラスが主体となって創って欲しい」という経営者の思いから、まずは自社の「大切にしたい考え方やこだわり」を明らかにしようとプロジェクトが発足されました。

 最初に「自社の大切にしていること」や「こだわり」について深掘りしていきましたが、「間違いなくこれだ!」というようには確証が持てないようでした。なぜなら長年、「無自覚」にそれぞれが行っていることだったからです。まずは、自社の良いところや好きなところ、仕事をする上で意識していることは何なのかを共有し「自覚」していくことからスタートをしました。

 「これから大切にしていきたいこと」が見え始めたのは、「未来」について自分たちで思考したことがきっかけでした。経営幹部がすでに策定している5年後の姿はあるものの、あえてそれを最初に発表することは控え、プロジェクトメンバーの思いを前面に出し、「どのような会社にしたいのか」「どのような風土を築きあげていきたいのか」など、あらためて各々の率直な思いで、時には夢ある話を、時には真剣に意見をぶつけ合いながら、話し合いを進めていきました。 言われたことに反応するのではなく、「自分たちで自分たちの未来」について真剣に思考することで、これから新たな領域に挑戦するからこその「変えていかなければならない考え方」が明らかになってきたのです。

 「ウチらしい考え方」としての明文化はこれからになりますが、思いが込められていれば、自信を持って自分たちの言葉で社員に伝えることができるはずです。どこかのカッコイイ文言を自分たちに当てはめたとしても、心が込められていなければ大切にできません。

 「これからのウチらしさ」を創り上げる過程があって、自分たちのありたい姿やねらいがあるから、魂を込めた言葉として浸透するのです。

 皆さんの会社の「ウチらしい考え方」は社員の心に響くものになっているでしょうか?

 それはみんなの未来に対する思い次第。単なる言葉遊びではなく、未来とこれからのこだわりが繋がりあるものとして全社員に伝わり、いつでも「ウチだったらこういう行動をとるはず!」「ここまで行うのがウチ流だ!」というコミュニケーションの広がりが見えてくるのではないでしょうか。

この記事の執筆者

林 恭子

コンサルタント
専門分野:企業文化