LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2021.08.25

上位概念・組織開発協創の現場から

新常態での企業文化

 コロナの影響でリモートワークの常態化が進んでいますが、当初の通信環境・セキュリティ面を中心に現実的にリモートできる環境を用意できるかのステージを超え、リモートワークを前提にした仕事のやり方・コミュニケーションツールを活用した会議体の置き換えなども当り前になっています。

 そうした仕事面だけでなく、今後は新常態の中で組織の文化・自社らしさといったものを、どのように伝えていくか、という観点の課題の比重が大きくなっていると感じています。

 合併とコロナのタイミングが重なってしまったあるお客さまでは、昨年度はリモート環境整備に苦労し、コロナ前に想定していたことをいかにリモート化で実現・代替するかという視点が重視されていました。今年度は、環境整備を終え、企業文化を変えていく取り組みを再開させようという流れになっています。

 理念やクレドを見直し・設定するお客さまも増えていますが、この状況下だからこそ、自社らしい振舞いをどのような時でも、誰でも取れることに価値を置いているのでしょう。

 では、どのように企業文化の改善・定着を進めていけば良いのでしょうか。ポイントとしては、「行動の明確化」と「現場主導の意志」の2つですが、そこにリモート環境下を踏まえて考えていく必要があります。

 「行動の明確化」については、リモート環境下ではデジタルツールを活用でき、動画であれば繰り返し確認できる点で効果的です。ただし、行動を定着化させるためには、「自社にとって大切である」ことに共感し、実践できるようになる必要があり、動画によるインプットだけでは難しいでしょう。

 新入社員の頃を思い出しても、先ずは職場で当り前に行われている行動に合わせて、理屈は後から理解していました。先に「何故その行動を取るのか」を伝えた方が納得して実践できるのでしょうが、大事なのは「理屈を理解しても周囲が実践していなければ継続されない」ということであり、周囲で実践されている様子を体験する機会が、環境要因で減っていることです。そのため、リモート状況での望ましい行動を明確にすることがとても重要となります。

 次に「現場主導の意志」が重要になります。リモート環境で実践される振舞いを想定し、皆で実践できるようにするという流れは、通常の規範変革と同じです。ただし、行動の改善・定着には現場での「指摘」「強化」が欠かせず、この「フィードバック」が様々なリモートの現場で行われることが必要です。画一的な指示に基づくのではなく、大事にしたい・変えたいという思いに基づいて現場主導で行動展開を考え実践していくことが、継続し当り前になっていくために必要な要素ではないでしょうか。

 いろいろなやり方、ルールが変わる中、大事にしていくことを理解し、気になる点を言い合い、どうするかを決めていく、そうしたプロセスを新たな環境下でも、大切にしていきましょう。

この記事の執筆者

杉岡 篤樹

コンサルタント
専門分野:人材戦略