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リーダーのためのブログ

2021.05.26

協創の現場からインナーブランディング

「今データ」を未来づくりコミュニケーションに活かす

 コロナ禍のもとでの社内の新しい常識といえば、直接対面ではないWEBでのコミュニケーションが挙げられるのではないでしょうか。キックオフも社員総会も、その他さまざまなイベントもWEB活用に抵抗がなくなり、オンラインが主となりました。コンテンツを絞り、短時間で行う、場所を問わないコミュニケーションは非常に効率的かつ効果的なものです。

  一方、ある会社の若手社員に話を聞くと、「チャットなどでメンバーとつながっているけれど、何か物足りない」「部署毎の昼食時間や休憩時間が異なるため、会話の数が減っている」など、この1年間でコミュニケーション面での不足を感じているようでした。ちょっとした会話や日常の顔色など変化が見えづらい今日、どのようにして組織の現状を正しく掴むことができるのでしょうか。

  組織や働く人たちの状態を知るための定量・定性のアンケートを定期的に行っている会社さまや、特定のイベント後にアンケートを実施し、振り返りまでキチンと行っている会社さまも多くいらっしゃると思います。

  あるお客さまでは、「毎年、組織の状況を定点観測していたが、予算がかかる上にルーチン化し結果も代わり映えせず、採取するのを止めてしまった」とのこと。また、別の会社さまでは「年に2回ほどESアンケートを採っているが、毎回良い数値が出ており、何にも活かせないのでは?」という疑問の声も。
 
 他にも「イベントや社内報発行後に、アンケートを必ず採っているが、どの企画が良かった、悪かったということだけで、その後につながる活用になっていない」など、アンケートは面倒なもの、うまく活かせないものという認識が強いようです。

 では組織の現状把握を、改めて採取する単体アンケートに頼るのではなく、部署毎に日常のちょっとした気づきを投稿し合うSNSによるコミュニケーションや、部署横断プロジェクトの話し合い、社内報の企画内における率直な社員の声など、日常的なやりとりや記録のデータにも着目してはどうでしょうか?

  イベント後のアンケートでは、あまり良い結果が出ていなかったとしても、プロジェクト活動の話し合いでは、「こうしたい」というメンバーの未来への意志が多く出ているかもしれません。逆にESアンケートで良い数値が出ていたとしても、日常的に投稿されたチャット内のコメントからは多くの問題意識や危機感が見えてくるかもしれません。

 あなたの身の周りにミーティングを実施してキレイにまとめたアウトプットなどが眠っていませんか?「会社の将来についての思い」が単なるインプットデータになっていませんか?「何気ない気づき」が全員チャットの中に埋もれていないでしょうか?

 そこには、アンケート単体では見えなかった、社員の関心どころや、思いや意志、意欲の傾向など、未来への大切な情報源が多く存在します。自組織の重要なビッグデータとして、あらゆる「自組織の今データ」を会社の未来をつくるコミュニケーションに活かしてみてはいかがでしょう。

この記事の執筆者

林 恭子

コンサルタント
専門分野:企業文化