LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2021.01.13

エグゼクティブ・アイ

丑年に寄せて

 新年あけましておめでとうございます。

 コロナ第3波の拡大により、再びの緊急事態宣言が発令された。多くの人はこの事態を憂いつつも受け入れていると思う。4月の発令時には、得体の知れないウイルスに対する恐怖心や有名人の急逝という出来事から精神的なダメージを受け、私自身も相当苦悩した。半面、この状況で生まれた時間によって、これまでと異なることを改めてしっかり考える貴重な機会でもあった。

 今回の発令では、ウイルスとの向き合い方の理解やワクチンの開発という状況もあり、冷静にこの事態を受け止められている。要は、見えないものやわからないという状況が不安を増幅させているのであり、何が必要でどのように対処すべきなのかを、私たちはこの数カ月で相当学習したということなのだと思う。

 学習とはそういうものであるが、学んだ・わかったという過信と勘違いが最も恐ろしい。学ぶこととは、学べば学ぶほど、知れば知るほど、無知である自分自身を知る過程である。わかった気になって理解しているつもりでことに当たって、これまでどれだけの失敗をしてきたのかを思い起こせば一目瞭然である。せっかくここまで頑張ってきたのだから、これまでのことが無駄にならないように健全な危機感をもって努めたい。

 当面は足元をしっかり固めながら、視線と思考はしっかりその先を捉えていきたいと思う。

 一方、昨年は多くの著名な芸能人がプロダクション会社から独立する動きが目立つ年でもあった。コロナ禍という状況も後押ししたのかもしれないが、原因として御家騒動的な取り上げ方やマネジメントの在り方を報道しているケースが多い。そういった側面もあるかもしれないが、その組織に属することの価値をそれぞれの人が考えた結果であり、組織=マネジメントの在り方が変わることが求められている現象だと思う。可能性を見出し、育て、世に出していくというプロセスを提供するだけでは才能を開花させた人々は満たされない。

 「日本から世界へ」をキャッチフレーズに、ソニーとJ.Y. Park氏の合同プロジェクトから生まれたNiziUは、スタート段階から大きな目標を実現するためにその基準にかなう徹底的なプロ意識とスキルが認められた人々で構成されたグループである。そのプロセスに多くの人が魅了され、デビュー前から一躍有名になり人気を博している。芸能の世界に限らず、組織と人の共通目標が、どれほど合致しているかがこれからの重要なテーマになるのだと思う。これは、組織規模の大小に関わらず、経営が今のマネジメントの在り方が適切であるのか、真摯に再考することを求められていると感じている。

 さて、例年とは異なる正月ではあったが、4日の仕事始めは恒例行事である神社への参拝に行った。毎年多くの人で賑わい、新年祈祷の予約でいっぱいな状態が続いていたが、今年は本殿を貸し切り状態で静寂な時の中、ソーシャルディスタンスもしっかり保たれた私たちだけのご祈祷の場となった。丑年は、干支の2番目であり、子年に蒔いた種が芽を出して成長する年として位置づけられており、性急に結果を求めるのではなく、結果につながる道を牛がゆっくりと歩むようにしっかり切り開いていく年であるという話と共に励ましの言葉を宮司様からいただいた。

 昨年は経験したことのない状況下ではあったものの、着実に将来に繋がる転換期となる種を蒔くことがかなっている。そして新たな種もいくつか見出すことができ始めている。発芽させることができるかどうかは意志ある計画に基づいて、地道な努力をするしかないと思っている。あせることなく描いた夢に近づく1年にしたいと強く思った。

 恒例のスタッフ全員の新たな1年に向けた「一文字披露」も行った。それぞれの思いと意志を共有する良い話をしっかり聴くことができた。

 私の一文字は「成」。「為せば成る」の成であり、成すことによって成長・成功を実感できる1年にしたいと思う。感動を創り出す、感動をする経験をたくさんすることで自分らしく生きていくことを大切にしていきたい。

 今年もたやすい1年にはならないけれど、この時をどう受け止め生きていくのか人も組織も問われ続ける1年になると思う。皆さまと共に、逆境を梃子に来年の今頃価値ある1年であったと思えるようにしていきたいと切に願っている。

 本年もよろしくお願いいたします。

この記事の執筆者

臼井 弥生

代表取締役社長