LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2019.09.25

上位概念・組織開発協創の現場から

ラグビーに学ぶ、経営の「前提」づくり

 ラグビーワールドカップが開幕しましたね。
 日本大会の公式キャッチコピーは「4年に一度じゃない。一生に一度だ。-ONCE IN A LIFETIME -」ですが、まさしくその通りと20日の開幕戦以来、1試合でも見逃すものかととても平常心ではいられない毎日を送っています。ドラマや特集番組、イベントなど開幕直前まで様々なプロモーションが行われ、チケットもほぼ完売。私含めたラグビーファンはもう盛り上がってしょうがないという感じですが、そうでない場合には「ルールがよくわからない(のであまり見ない)」という壁はやはり根強いように感じます。そして、ラグビーファン側からの「一度競技場で試合を見ればとりこになる」という論法も根強いと思っています。
 
 なぜラグビーのプレーに心を打たれるのか。
 個人的な思い入れがはなはだしく入りますが、 一つの理由として、ラグビーという競技のあり方から伝わる「価値観」があると思っています。

 良く知られている「ワン・フォー・オール オール・フォー・ワン」もそうですし、「ノーサイド」もそう。全員の目的のため、仲間のために無心で行動し、勝負が終われば勝った側も負けた側もなく、お互いをたたえ合う。体格が大きく異なる選手がぶつかり合い、ポジション毎に異なる役割を果たしながら同じフィールドでプレーする。観客席では双方のチームのサポーターは肩を並べて座り、試合に集中し、素晴らしいプレーには惜しみない称賛を贈る……言い過ぎでしょうか。

 
 ワールドラグビー憲章に定められている5つの要素、品位(INTEGRITY)、情熱(PASSION)、結束(SOLIDARITY)、規律(DISCIPLINE)、尊重(RESPECT)は、競技ルールの「わかりにくさ」を超えて選手や見守る人々に宿り、試合だから守るものという決まり事ではなく、個々の精神性や生き方として備わり、育まれていくように感じます。
 
 人事制度や教育体系策定にあたって、人材育成や人材開発に対する自社の「ポリシー」を明らかにするステップを踏んでいただくようにしています。制度は具体的な仕組みをどうつくるかということも当然ながら重要ですが、詳細設計の「前提」として、我々はどのような考え方でいくのかが言語化されて明らかになり、共通認識されることの方が何より重要で価値があることと感じます。
 
 競技ルールが進化し変化していくように、仕組みも変わっていきます。決め事や仕組みがどうだからということを超えて、自社の人材はこうあって欲しい、育成とはこういうことだ、という考え方が浸透し、職制や立場によらず社員の誰もが自身の姿勢や行動として体現できる。
 
 皆さんの会社には、そんな「ポリシー」がありますか?

この記事の執筆者

立石 裕美

チーフコンサルタント
専門分野:組織変革・人材育成