LEADERS BLOG

リーダーのためのブログ

2019.05.15

協創の現場から人材戦略・人材開発

子供の遊び進化論に学ぶ

 5月から令和がはじまったとあって、ゴールデンウィークは世の中全体が新しい時代への期待に包まれている印象を受けました。私自身も更に専門分野に磨きをかけていこうと身が引き締まる思いがしました。 

  そのような中、企業内教育だけでなく、現実的な子育てについても広く理解したいと思い、休暇中に子育ての専門書を手にしました。本のタイトルは『遊びが学びに欠かせないわけ-自立した学び手を育てる(ピーター・グレイ著/築地書館刊)』。著者は「人類は遊びを通して成長する」ということを科学的に証明しており、遊びを積極的に肯定している世界的な権威。本の要旨は、「子供は学校を通じて画一的に何かを学ぶだけでなく、束縛されない自由な遊びの中から持続的・創造的な学び方を身につけられる。そのため、遊びは勉強と対局する悪いものではなく、学ぶ機会として捉えるべき」というものでした。特に、その本の締めくくりには、子育てを妨げる親の姿勢について言及されており、企業内教育におけるマネジャーと従業員の関係との共通点を感じ、非常に興味深く読みました。

【子供の遊び進化論に学ぶ、企業内教育の重要ポイント】 
① 親は、子供の活動を監視したい誘惑に耐えねばならない 

“子供は大人の監視下に置かれていない自由な場では、自ら決断すること、問題解決すること、ルールを作り守ること、自分をコントロールすることを勝手に学べる。そのために大人の姿勢として求められることは監視・監督したい欲求を自己抑制して、子供の自由領域を徹底的に守らねばならない”

  企業内に置き換えれば、部下に何でも「自由」を与えて良いというわけには行かず、「自由」と「責任」が同時発生する点で子育てとは異なりますが、部下自身が独自性や創造性を自由に発揮できる機会を設定しなければ、部下の学習能力は育ちません。どこで責任を果たすのか・持てる力を発揮する場所はどこであるかを明らかにするのがマネジャーの仕事だといえます。

 ② 「親自身が子供の未来を左右する」という考えを捨てる 

“子育てにおいて、親が子供の運命を決めてしまうことは、子供から人生のオーナーシップを奪うということと同様である“  

 企業活動においては、成功・失敗の指標は、職場責任者であるマネジャーが当然管理せねばなりませんが、部下もマネジャー同様に成功・失敗を管理しなければ、部下自身の仕事人生に主体性が芽生えにくく、不幸になりかねません。そのため、部下が管理すべき結果指標を明らかにして、必要なアドバイスは自らマネジャーに求めるように育てることが重要です。

 さて、いかがだったでしょうか。4~5月は組織の方針や計画の共有が行われている企業様が多いと思いますが、今期が明るい未来につながる年となるためにも、業績数値や課題の共有に留まらず、不透明な時代に負けない自律性や当事者意識、学習能力を育てることがより一層重要性を増すものと考えます。私自身もビジネスマンとして親として日々精進して学び続けていきたいと思います。

この記事の執筆者

馬場 英博

コンサルタント
専門分野:人材育成