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2018.05.31

協創の現場から人材戦略・人材開発

◆日本の人事部「HRカンファレンス2018-春-」講演レポート◆組織進化をリードする、次世代人材をどう育てるか?~人が育つ3つのデザイン 

2018年5月18日(金)日本の人事部主催の「HRカンファレンス2018-春-」にて、弊社代表取締役社長の臼井 弥生が講演した内容の一部をお届けします。

2018年5月18日(金)日本の人事部主催の「HRカンファレンス2018-春-」にて、弊社代表取締役社長の臼井 弥生が講演を行いました。 人事を取り巻く経営課題が非常に増えている昨今、なかでも人材育成、特に「次世代人材」「経営人材」を育成することへの問題意識の高まりを受け、定員を超える60名超の方が聴講されました。 当日の講演内容の一部を、ここでお伝えします。 

「人を育てる『教育』」から「人が育つ『環境づくり』」へ

「私たちは様々なお客さまの経営者、人事部の方と共に、人材育成を30年間実践してきました。創業のころは教育研修が中心でしたが、今は研修単体を提供する仕事はほとんどありません」という話から本講演ははじまりました。

 その理由として、教育研修を実施したその瞬間は、受講生も人事部の方の満足度も高いものの、研修単体の効果性にとどまるため、それだけでは次世代人材は育たないと説明。教育研修の内容を検討する前に、「自社にとって、どんな人材が必要なのか」という人材戦略のデザインを行い、経営陣や社内と共有したうえで施策に展開していかないと、望ましい結果は出ないと言及しました。

  あわせて、「今必要な人材と、将来必要な人材の乖離」「せっかく採用し導入教育をしても、現場が人を活かしきれていない」など人材育成に関わる具体的な悩みに触れ、それらの効果的な解決の方向性として、「人を育てる『教育』」から「人が自立的に育つ『環境づくり』」への転換の必要性を示唆しました。実現の切り口として「ポテンシャルマッチング」「人材育成システム」「デイリープロセス」の3つのキーを掲げました。

企業と人の「ポテンシャルマッチング」~「発揮機会」が人材の可能性を開花させる

「人事は採用時、人材に様々な可能性を感じているはずです。プロジェクトをマネジメントできるリーダーシップが発揮できるんじゃないか、とか、マネジメントは苦手そうだけど発想力が豊かで新しい企画が展開できるんじゃないか…とか。けれども、往々にして『まずは基礎を積んでから、実務をきっちりできるようになってから』とポテンシャルを発揮しづらい状況にしていることが多いのでは」と問題提起しました。

 優秀な人であればあるほど「ここは自分のキャリアを育めるところか」という視点で考え、そうでなければ早期に離職に至るため、人事の役割として、各人のポテンシャルを、業績や会社の定性的な成長などの企業価値に早期に結び付けていくことの必要性と、そのために「発揮機会」を提供することの重要性を訴えかけました。

 そして発揮機会提供のポイントとして、職場を、実務遂行のみならず、新しいマーケットや新しい需要を切り拓く「戦略実現のフィールド」ととらえていくことを提唱。前例がないことに取り組んでいくため、「覚える」ではなく「考える」仕事を増やしていくことにより、人の成長や職場の活性化につなげていくことができると、実際の企業事例をご紹介しながら説明しました。

ポテンシャルを行動化する「人材育成システム」

「人が育つ」2つめのキーは、ポテンシャルを行動化する「人材育成システム」。経営戦略・事業戦略が多様化する中で、昨今高まっている「教育体系見直し」のニーズに応えるファーストステップとして、戦略と連動した「人材戦略」の全体デザインの必要性についてお話しました。その際に、企業理念やミッションなど、自社はどのような思想を持ち、市場やお客さまにどのような約束をしていくかというものを織り込むことで、独自性ある人材戦略、人材像とその展開としての教育体系につながると説明。その中でも特に、「人材像」は、会社として望ましい社員のあり方を明確に示し、旗印として体現できる人材を増やすことで一貫性ある育成環境を構築する指針となり、自立的なキャリアアップを促進し、企業価値拡大や戦略推進のスピードを高めることができると効果性を語りました。

   あわせて、教育体系とは「人材戦略実現のプロセスが可視化されたものであるべき」と言及し、誰にどのような経験をセットし、どのような成長支援を行うか、年次や時間軸でどのような状態まで育っていてほしいのかが明確になっていることが望ましいと話しました。そして、インプット教育とスキル教育、仕事を通じた発揮機会を組み合わせ、リアルな「知っている」「できる」「経験から学ぶ」ことによる成長を本人自身が自覚していくと、本人の成長意欲が高まることに加え、業績や開発スピードにプラスの影響を及ぼすと会場に語りかけました。

職場を、効果的な学びの場へ変える「デイリープロセス」

そして、最後のキーとして、日常の中で開花しはじめたポテンシャルを本物にしていく「デイリープロセス」についてその意味合いを解説しました。職場を、知識や教わったことを血肉に変えていく学びの場とすること、そのために意図的にOJTをデザインしていくことの重要性について触れました。特定の上司がOJTするのではなく、例えば、接客は〇〇さん、ITは〇〇さん、工場だったら安全衛生は〇〇さん、など誰もが「役割」に基づき「教える」経験をすることで、教えられる人以上に、OJTをする人の喜びや成長につながると話し、職場がタスク遂行の場から人が育つ「リアルOJT」の場になると話しました。意図的にOJTのあり方をデザインし、限られた人による、限られた時間・期間・機会の場当たり的な育成から、「いつでも」「どこでも」「だれでも」人が育つ自社らしい環境をつくっていきましょう、と締めくくりました。

  聴講された方からは、「一律的な人材育成では変化に対応できない、社員をモチベートできないことを改めて認識した」「多様性の活かし方は個々の強みを生かすこと。それがあるから元気にイキイキ働けるようになるという話に共感した」などの感想をいただきました。

本講演に関連したワークショップや簡易診断も実施中です。

▼「人が育つ3つのデザイン無料体験会(2018/8/9)」のご案内
https://www.icom1988.com/2018/07/10/180809_hrdworkshop/

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この記事の執筆者

臼井 弥生

代表取締役社長